ラップランドへ

ラップランドへ

–スウェーデン、キルナ

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 ストックホルム中央駅からキルナ行きの夜行に乗りこんで、ただひたすらに北へ向かう。夜が明けるとバスに乗り換えて、さらに10時間。スウェーデンの最北であるノールボッテン県はまだ9月上旬、夏が終わったばかりだけど気温は十分に寒く、とはいえまだ雪が降るほどでもなく、日本でいえば晩秋・初冬といった感じだ。
 窓から見える風景は、延々と続く森と黒くよどんだ曇り空。家もたまにしか見かけない。この地域の人口密度は1平方キロメートルに3人らしい。雨が降ったり止んだりを繰り返す。北のほうに行くと晴天率も高くなると聞いていたが、キルナのほうもやっぱり曇ってるのかな。オーロラが見えるには晴れていることが前提条件だ。
 文庫本を読んだり眠ったりして、ようやく到着したキルナのバスステーションに放り出されたら、やっぱり曇っていた。
 もし晴れたとしてオーロラは見えるだろうか。この時期は見えるのかどうかよくわからない。どこかで読んだ情報では10月くらいから見え始めるとのことで、まだ少し早い。インフォのお姉さん曰く「もうちょっと寒くならないとムリよ」。
 曇り空が尚更そうさせているのかもしれないが、キルナの町並みや風景にも特に惹かれる物はない。安い宿はないか聞いてみると、もうキルナは予約で一杯だし、アビスコに行ったほうが安いよと言われたので素直に従うことにした。