養生ラム

養生ラム

–インド、レー

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 退院しても相変わらず風邪によく似た症状が続き、何もする気が起きないため2日間ほどホテルでじっとしていた。さすが標高3500mのことだけはあり、5月も終わりだというのに夜は震えるほどの寒さ。しかし日中の日向では強烈な太陽光線が、ウインドブレーカーを着込んだ体をすぐに汗だくにしてしまう。かといって脱いでしまうと、少し日が翳っただけで一気に冷え込んでくる。

 ホテルにホットシャワーがついているのが救いだ。しかし使用可能な時間は限られていて、午前午後とも6~9時の間だけだという。仕方がないのでお湯が出るのを確認した後速攻でシャワーを浴び、即あったかくしてラムを一杯飲んで寝るという方法で暖をとる。一日経つごとに順調に回復してくるのがわかった。

 ホテルのお兄ちゃんはとても親切で(都度チップを渡すのは当然で、それを差し引いても)、ことある毎に僕のことを気にかけて話しかけてきてくれたり、ホットココアを淹れてくれたりする。ラムも彼のアイデアだ。体が弱っていると、こういう親切が心に染み入るように嬉しい。僕の持っていた折りたたみ式のポータブルスピーカーに興味深々だったので、日本に帰ったらお礼に送ることにしよう。