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エッシャー・イン・ザ・パレス

–オランダ、デンハーグ

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 デンハーグはお祭りなのか、骨董市がズラーっと並んでいる。思わず止まる足。
 目的地であるエッシャー美術館はこの公園に面するように建つ。
 エッシャーといえばだまし絵、というイメージだけど、それはものすごく緻密なデッサンや正確なパース、図柄の配置を決める細かな計算、それを踏まえた上でのエッシャーの遊び心による副産物にすぎないのだろう。画家よりも研究者というほうが相応しいかもしれない。
 コンピューターの得意とするような複雑な幾何学模様を、そんなもの全くない時代に描き出した人物。
 ここエッシャー美術館はその作品以外にも、その世界を「体験」できるようなアトラクションがいくつもあってとても面白い。中でもヘルメットのようなディスプレイをかぶって360℃エッシャーの世界に入り込めるアトラクションは凄かった。
 …しかしちょっと酔った。

和蘭映光

–オランダ、アムステルダム

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 アムステルダム。
 この地名の醸し出すなんともいえない混沌具合とは裏腹に、地図の上では整然とした運河が街を区分けしている。しかしそれなら歩きやすいかというとそうでもなく、個人的には今までで一番迷った街だった。
 理由としては、整然としてはいるが同心円状の運河に沿って歩くと方向感覚がすぐに狂うことに加えて、密集して立ち並ぶ建物の階数は平均して高く、ランドマーク的な建物が見えない。そして小路が多すぎることも原因の一つだと思う。
 僕の目指すユースホステルは最寄のバス停までしか分かっておらず、そこからは通りの名前を頼りに探すしかないが、小さい通りのようで地図にない。道行く人に尋ねるも、向こうだと言われたりこっちだと言われたり。ようやく発見したときには日はほとんど暮れていた。
 次第に光を失う空に代わって、街灯りを映した運河が次第に輝き始める。街を彩る。