カテゴリーアーカイブ ヨルダン

リッチ&スロー

–ヨルダン、アカバ

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 アカバ港。ここからフェリーに乗って、エジプトに入国する。
 ここからエジプト、ヌエバ港に向かうフェリーにはスピードボートとスローボートの2種類があり、値段も10ドル程違う。しかしスローボートはかなりの時間待たされた上、ヌエバに着くのは夜になってしまうため僕はスピードボートのチケットを購入。
 紅海の海は青く美しい。チケットを買って乗船した僕はデッキで飽きずに海を眺めていた。しかし何か変だ。出航時間を過ぎても全然動き出す気配がない。これくらいの遅れは普通なのだろうか?と、そこへパルミラ以降良く出会うドレッド青年、タクミ君が現れた。
 「同じ船だったんですねー」
 あれ?タクミ君は今朝僕より早くペトラを出たはずだ。てっきり一つ前のスピードボートに乗り込んだと思っていたのに。同じ船ってことは意外にペトラから時間がかかったのかな?
 「え?なに言ってんですか、これスローボートですよ」
 …どうやら僕は高い金を払ってわざわざ遅い船に乗り込んでしまったらしい。さよなら10ドル。

幻の都ペトラ

–ヨルダン、ぺトラ

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 インディー・ジョーンズのテーマを口ずさみながらペトラ遺跡へ。ちゃんと前日、宿「Valentine Inn」で「最後の聖戦」を観て予習はバッチリだ。今回もベドウィンの正装(コスプレ)をして向かう。
 ワディ・ムーサという名の渓谷内にあるペトラ遺跡は「幻の都」と呼ばれていたそうだ。なにしろ外からはまったく見えず、四方を岩山に囲まれているのだ。
 細い岩の隙間を1.5キロほど進むと、突然、映画にも出てきたイル・ハズネが姿を現すドラマチックな造り。この中に聖杯が…!と中を覗くと、何もなかった。そりゃそうだ。
 次いで磨岩神殿、洞窟住居などの都市跡が広がる。カッパドキアを思い出すな…

浮き浮き死海行

–ヨルダン、アンマン

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 さっさとダマスカスを移動して、ヨルダンの首都アンマンへ。
 アンマンからセルビスで2時間ほどで死海へ行ける。死海といえば浮く。ほんとにプカプカ浮くのかどうか、こいつは確かめずにはいられねぇー。
 ヨルダンとイスラエルの国境に横たわる死海の標高は、マイナス394m。地球上の陸地でもっとも低いところだ。最も低いところに流れ込んだ海水は逃げ場をなくして蒸発する。でも塩は残る。そうして塩分濃度が高くなり、浮力が強くなるというわけだ。この高すぎる塩分濃度のせいで魚は生息できない。これが死海の名の由来だ。死海に近づくにつれて、カラカラに乾燥していた空気が重く、湿気を含んできた。蒸し暑い。
 タクシードライバーの遅刻(2時間)によって、日没直後に死海に到着。早速浮いてみる。
 おお!すごい!まったく沈まない。つか沈めない。海中で体操座りとかできる(すぐひっくり返るけど)。
 足の届かない深さのところまで行って直立してみると、立ち泳ぎなんかしなくても浮いている。すごく不思議な気分だ。周りのみんなは泥を塗りたくってパックしていた。これもびっくりするくらい肌がつるつるになったらしい。
 思わず口に入ってきた海水はしょっぱいというより、苦くてしょうがなかった。
 死の丘、死の海、あとはアメリカのデス・バレーに行けばデス系3大名所達成だ。行かないけど。
 対岸にイスラエルの明かりが見える。