ルーブルに斃れる

ルーブルに斃れる

–パリ、フランス

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 ヨーロッパにやって来るまで、美術館や博物館、遺跡ですら、隅々まで歩き回らないと気がすまなかった。一点すら見逃すのが惜しいという小市民的思考の産物なのだが、ヨーロッパに入るとそうはいかなくなってきた。なぜなら広すぎるのだ。美術館が。
 そして、ここパリにあるルーブル美術館は世界最大級の規模を誇っている。目玉はモナリザ、ミロのヴィーナス、サモトラケのニケ像など。
 おいしいものはなんとなく後回しな僕はだだっ広いルーブルの中をエジプトのミイラだとか、ハムラビ法典、変なポーズの像を求めてうろつき回り、それでもなんとかエリアを全て見て回ろうかとローラー作戦を開始したのだけど、
 ムリ。正直疲れた。
 2日入場券とか売ってある理由を理解した。
 疲れ切った末に見た名画たち。
 モナリザは「思ったより小さい絵だな」としか感じず、ミロのヴィーナス、ニケ像に至っては「おお……これか…」。
 ぜえぜえ。
 教訓。名画を見る時には体調を万全にしておくこと。