適当なる行先

適当なる行先

–トルコ、ドゥバヤズット

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 トルコに入国。てっきり国境のすぐそばに町があると思っていたら、45キロも先だという。タクシーに金額を尋ねると、「4リラ。」僕の手持ちの残り現金はピッタリ4リラ。完全に所持金ゼロになって到着した街、ドゥバヤズットでのATMでお金を下ろして、ようやく安心した。
 ドゥバヤズットの街からは大きくアララト山が見える。ノアの箱舟が漂着した山と言われており、箱舟の残骸と言われるものも残っているらしい。本物かどうかはわからないが。
 このアララト山のおかげか、トルコに入るとそれまでほとんど無かった雲の量が突然増え、雨が降り出した。国境でこれほど気候が変わるのには驚きだ。
 ロカンタと呼ばれる大衆食堂に入って、食事をする。ここ数日、まともなものを食べていなかったのもあってか、感動するほど美味い。いっぺんにトルコが好きになってしまった。物価は高いけど!
 宿でTomoさん、Ticcaさん夫婦と出会う。夫婦で世界一周を目指して8ヶ月くらい旅を続けているそうだ。次の目的地はどこか聞かれる。そういえばとりあえずトルコに入る事だけしか考えてなくて、カッパドキアしか知らない。
 Tomoさんたちは少し南の、ワンという町に向かうそうだ。ワン?聞いたことがない街だ。ガイドブックをめくると、なにやら大きな湖があるらしい。まあ、フミさんとの約束もあるし、ストレートにカッパドキアを目指すのが無難だろうな…と思っていたところで、ある単語が目に留まった。
 ワン猫
 次の目的地は、ワンに決定。